米タイムが、モディ・グジャラート州首相を特集―その意味は
アメリカは何を考えているのだろうか。
グジャラート州で2002年、ヒンドゥー至上主義の活動家二人が乗っていた列車に火が放たれ、58名が死亡した。それに激怒したヒンドゥー教徒が、ムスリム(イスラム教徒)を復讐の標的とし約2千人が殺戮されたとする暴動で、モディ・グジャラート州首相はその惨劇を黙認したという。そのため現在、最高裁でその真実に付き検証中だ。
米国は上記事件を重く見て、モディ氏には米国ビザの発給を拒否してきた。
その米国の連邦議会調査局(CRS)が昨年9月に出した報告書で、「インドにおける最も優れた統治州はナレンドラ・モディ氏が率いるグジャラート州」とやった。そして今回のタイム(2012年3月26日号)では毀誉褒貶のある人物だが、グジャラート州をインドでも有数の発展する州にしたことは間違いないと評価。そして、イスラム教徒の一部からは忌避されているモディ氏だが、もしそれらの人たちを自軍に引き入れることが出来たら、(近い将来インドの首相として)インドを大変革させるのではないか、と結んでいる。
すごい持ち上げ方だ。裏返せば、現与党国民会議派の将来を米国が見限ったとも取れる。国民会議派=旧態依然とした汚職体質から抜け出せない老朽化した党。したがって、アメリカがインドにアジアの盟友を求めるとき、それは国民会議派(ネルー・ガンディー王朝=現在はソニア&ラフル・ガンディーの親子)の統治するインドではないことになる。国粋主義者であろうとも、明確なリーダーシップを示せ、汚職とは関係なく経済活動に重きを置く人物。それがモディ氏ということか。タイムの表紙はモディ氏の顔写真に添えてMODI MEANS BUSINESS(モディ=ビジネス)と記載している。
米国はつい最近までミヤンマーをビルマと言っていたが、それも止めた。中国がミヤンマー経由で直接インド洋に出ようと画策しているから、ミヤンマーにも手を掛けておかないといけない。
色々考えてくるとひとつの帰着点が見える。それはアメリカ国力の衰退ではないか。だから今後経済成長が望めるアジアでの同朋作りに躍起になる。
インドでのビジネスを考えるとき、アメリカの動きを見ていると大いに参考になる。
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