2009.01.04
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新たな出発の年へ
激動の年が過ぎて、新しい年が始まった。百年に一度のつなみ(金融危機)ともいわれる。ただし、その激変を作ったのも、それで苦境に立たされているのも同じ人間であることが悲しい。実体経済の上に架空の経済を積み上げる。いつか来た道、ではないのか。今回はそれが、全世界的に同時に起こってしまった。好況と不況は循環する、それが経済というものと言ってしまえばそれまでだが、それでは済まない人たちが大勢いる。その人たちをどう救うか、人類の英知が試されているのではないか。
インド経済も大きな変動の波にもまれた。インド経済の将来を見込んで買った株の価値が一年たらずのうちに半分以下になってしまった。その一方で、原油価格の高騰などで、インフレ率は12%を超え、庶民の台所を襲った。あたかもインド三大神の一人、破壊を司るといわれるシヴァ神が、人間のなせる大罪に怒り狂ったかのような錯覚に陥る。
でも、物事を違った角度から見れば、今が変革のチャンスとのメッセージを発進しているのかもしれない。一度破壊し、あるべき姿に根本から創りなおす。宇宙の英知を司る創造神ブラフマーの登場である。そうして創られた新しい世界を維持するのがヒンドゥー教最強の神、ヴィシュヌだ。正義と法を守り、宇宙の繁栄を維持発展させる庶民の味方である。破壊し(シヴァ神)、創りなおし(ブラフマー神)、そしてそれを維持発展させる(ヴィシュヌ神)、これがインド三大神だ。神頼みはいけないかもしれないが、生身の人間として教えられることが多々ある。真摯な気持でそれら神々の声に耳を傾け、今年をやり直しの年とし、新たな出発点とするのも悪くは無い。
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