2009.01.11

今年の干支、牛

インドに干支はあるのかということだが、どうも全国区的なものはないらしい。ただし、地方によっては、何らかの形でそれらしきものがあるようだ。その際、鳥は「ニワトリ」ではなく、神鳥といわれる「ガルーダ」が演じるらしい。

今年の干支は牛である。インドならさしずめ水牛が思いつくが、バッファローの肉はどうも食べる気にはならない。インドの人口の約8割を占めるのがヒンドゥー教徒で、一般的にいって彼らは牛肉を食さない、というのが定説になっている。が、ところがである、最近のインド人、特に若い人は宗教離れをしているのか、牛肉を気にせず食べる人が出てきている。恐らく、ITビジネスなどに従事したりしていると海外生活が長くなり、住んだところの食生活に馴染んでしまい、ついには「うまい」が先に立ち、本国では絶対口にしないであろう牛肉を食することになる。

有名な話に、インドの故ラジブ・ガンディー首相が来日されたとき、最初に発したセリフが「ハンバーガーを買って来い」というものだったらしい。彼は英国で教育を受け日常語は英語で、母国語であるヒンディー語は余りうまくなかったらしい。同様に、食生活も西洋化しており、牛肉に抵抗はなかったというか、好んでいたようだ。とは言うものの、さすがに上記事実は外交記録からは削除ということになったらしい。

事ほど然様に、基本的な方針はあるが、そのバリエーションも大いにありえるということで、物の本などに書かれている(旧態依然とした)インドのあるべき姿を鵜呑みにするのは危険である。これはビジネスにも当てはまり、インドだからといった既成概念は全て取り払うことが良い。ビジネスに国境はなく、したがってカーストやそれに由来する事象も人によりまちまちであると考えるべきだ。

なお、十二支は何故「ねずみ」から始まるのかということだが、以下はウキペディアからの引用である。

本お釈迦様が十二支の動物を指定した日に挨拶に来た順番に決定した。その際、牛は足が遅いので早めに行ったものの、背中に乗っていたねずみが神様の目の前に着いたとき牛からひょいと飛び降り、先に挨拶したから一番になった、らしい。

丸の内のオフィス街を歩いていて出くわした、巨大な牛の置物。証券市場もブル(牛)相場になって欲しいものです。

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