「実体経済へ回帰」の必然性
ワシントンで15日、緊急首脳会議(金融サミット)が開催され、金融危機の克服と再発防止、経済成長の回復などに向けた「首脳宣言」を採択した。今回の金融サミットは、従来のG8では世界情勢を議論するには不十分とし、中国、インドやブラジルなど新興国も含んだ20カ国で行われた。
今回の金融危機を招いたとされる複雑な金融商品などの中身は、私には良く理解できないが、実体経済とはかけ離れたところで、余りにも金融を技術的にもてあそんだ結果、神様の罰が当たったのではないかと思いたくなる。それにしても人間の欲望は底知れずで、恐らく、今回の金融危機が去った後でも、また同様な事象が再現するのではないかと思わざるを得ない。
それにしても今回の危機が、世界経済にこれほどまでの打撃を与えるとは、誰も予想は出来なかったのではないか。一部では1929年に始まった世界大恐慌になぞらえる人もいるが、その当時と現在ではかなり状況が違うことから、それほど悲観的になる必要も無いのではないかと思える。ただし、再発防止のためには、実体経済とかけ離れた、過度に技術的な経済が生み出されないような監視が必要になってこよう。
今回の金融危機からの脱却を図るために各国とも、いろいろな施策を打ち出しているが、やはり最も大事なのは実体経済拡大のための施策ではないか。インドの人口は日本の人口の約9倍で、25歳未満の人口が約半分。一歳刻みで2,200万人いることになる。これらの若年層、特に低学歴者に必要なのは高度な金融商品ではなく、雇用機会であり、そのための実体経済の拡大だ。本来ならそのために使うべき資金が、金融危機脱却のために使われることのむなしさを痛感させられた。そして、高度な数式を駆使し、実体経済とはかけ離れたところで生み出される富とは一体何なのだろうか、という疑問が頭から消えない。
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