モディ首相の改革遅延は余り心配することはありません。先月マルチのバルガバ会長のお宅で1時間ほどおしゃべりしたときも、「苦情は言うが、モディ首相であってもそう簡単にインドを変えられるとは思っていない。モディ首相を支持しているものは、忍耐強く待つ。他に選択肢はないのだから」と仰っていました。大改革に向けた手は着々と打たれています。

 UP州の社会主義党(SP)のムラヤム・シン・ヤダブ党首が今月になって、来月開票されるビハール州議会選でジャナタ・ダル統一派(JD-U)と民族人民党(RJD)を中心とした共闘戦線から離脱を表明しました。この後ろにはBJP(アミット・シャー総裁)がいます。昨年5月の総選挙で、UP州を牛耳っていたSPが壊滅的打撃を受けました。その際、ムラヤム・シン・ヤダブ一族の議員だけは生き残り(当選)しました。BJP関係者によれば、全員落とすことも出来たがあえて彼らは生かしておいた、とのことでした。その意味が今分かりました。  

 BJPに反旗を翻す地方政党はこういった戦略で分裂状態に追い込み、壊滅させるのがモディの戦略と見ています。その際に使う手が「今までどおりカーストをもてあそぶ政治を標榜し困窮する生活を続けたいのか、経済発展により雇用を創出し生活改善を行っていくか方を選ぶのか。常人なら選択の余地はない」といった具体的な選択肢の判断を迫ることです。

 仮にビハール州の選挙でBJPを母体にしたNDAが勝利した場合には2016年中に上院での勢力関係は大きく変わる可能性があります。というのも、私の調べたところ、2016年中に改選となる上院議員数は75議席あり、これの7割強を奪取すれば上院の過半数近くの勢力を持つことになります。そうすると、勝ち馬になりたい中間勢力が与党よりに傾くと見ます。したがって、上院の勢力図も後1年少しで塗り替えられると思います。そうなるかどうかは11月8日開票のビハール州議会選挙の開票結果が教えてくれると思います。

パキスタンで迷子になり、十数年ぶりに帰国したギータさんを歓迎するモディ首相。ギータさんは耳と言葉が不自由で、10歳前後のころ隣国に1人でいるところを保護されていた。この女性も忍耐強く待ってたんでしょうね。(10月26日、ニューデリー)
パキスタンで迷子になり、十数年ぶりに帰国したギータさんを歓迎するモディ首相。ギータさんは耳と言葉が不自由で、10歳前後のころ隣国に1人でいるところを保護されていた。この女性も忍耐強く待ってたんでしょうね。(10月26日、ニューデリー)

 

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