2007.06.25

物の見方と多様性について

これは私が使っているコーヒーカップです。写真を2枚載せているのは、意味があります。見る視点によって、ものの見方もまったく変わってしまう、世の中それほど多様だということを、コーヒーカップを使って考えられるのです。

コーヒーカップの取手を自分のほうに向けておいて、反対側の人に取手が見えますかと聞く。見た通り応えてくれれば、見えないというでしょう。そう答えた人に、「あなたは間違っている」とやったら、そう言った私に対して、反対側の人は、「いや、あなたこそ間違っている」とくるでしょう。実は、両方とも「正しい」のですが、見方によっては、「両方ともまちがっている」のです。

コーヒーカップくらいでもめるのならまだいいのですが、これが教育のあり方だとか、二国間のあり方だとかになりますと、そう簡単に相手を認めるわけにはいかず、問題がこじれるのだと思います。そのとき、反対側の立場に立って物事を考えてやるという、そういった姿勢が必要なのだと思います。

将棋の対局なんかでも、次の一手を読むのに相手の側に回って、自分の差し手を見たり、状況判断をするようですが、これなんかも、独りよがりにならないで、多面的に、バランスの取れた判断をしようということじゃないかと思います。

いっそ取手をなくしてしまえば、判断に迷うことはなくなるでしょう。そんな融和と統合の世界が望ましいのでしょうが、浅ましい人間には何時までも取手が付きまとうのでは、と考えてしまいます。

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