2014年の総選挙に続いて、またもやインドの政治評論家が醜態をさらけ出した。昨日開票されたインド北部に所在し、インド最大州(州面積、人口、そして同州が保有するインド上下院議員数が最大)であるウッタル・プラデッシュ(UP)州議会選挙の結果である。インド人民党(BJP)が403議席中8割強の325議席を獲得する圧勝で第1党になったが、そう予想したメディアや政治評論家は皆無だった。彼らは未だにモディ首相の草の根的集票力を信じたくないようだ。あたかも米国大統領選挙がそうであったごとく、無難な政治進行を望み、自分達に望ましくない政権には出現して欲しくない、と言わんばかりだ。

 どれだけインド政治が腐っていて、それに群がる有力メディア関係者を潤してきたか。それにメスを入れているモディは彼らにとっての天敵でもある。しかし、インド社会の変革を望む人たちは、そういった悪弊を絶つためになら、モディが社会的混乱を起こしてまで昨年の11月に敢行した高額紙幣の廃止までをも「是」としたのである。

■モディ首相のパネルを掲げて勝利を喜ぶBJP支持者

 同州首相として今回惨敗した社会党(SP)のアキレッシ・ヤダヴ(Akhilesh Yadav)の弟などは、自慢たらたらの馬鹿面をして1億円近いランボルギーニを乗りまわしているらしい。それなりの社会常識を身につけているインドの人たち、特に若者は、こういった一族支配の腐りきった社会構造に辟易しているのである。その兄のアキレッシは、敗色濃厚と読んだのか血迷い、こともあろうにネルー・ガンディー王朝の末裔、国民会議派副総裁のラフル・ガンディーと手を組み、その上、宿敵であった同州野党大衆社会党(BSP)のマヤワティ党首にも秋波を送っている。まともな政治感覚を持っているとは言い難い御仁である。

 その点、親子三代でジャム・カシミール州首相を務めた同州議員で、インド下院議員であったときには外務省担当国務大臣(2001.7.23~2002.12.23)まで務めた47歳のオマール・アブデュラ(Omar Abdullah、1970.3.10誕生日)などは、「2019年(の総選挙で)モディとBJPに挑むなんて無理だ。こんな状況じゃ2019年(の総選挙)はすっ飛ばし、2024年(の総選挙)の準備に入ったほうがいい。 who can take on Modi and the BJP in 2019. At this rate, we might as well forget 2019 & start planning/hoping for 2024.Omar Abdullah on Twitter」とツイートしており、こちらのほうがまともではないかと思われる。

 インド政治を、そして社会を支配してきた一族統治という政治構造をどこまでモディが突き崩せるか。2019年の総選挙まであと2年少しとなったが、今年と来年が首相としての正念場だろう。良い意味で、インドの悪臭紛々たる社会構造を破壊し、新生インドを創り出していって欲しいものだ。

 

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